取材記事


佐賀大学、SDGs講義の開催に向けて4者が連携協定

 佐賀市は佐賀大学全学教育機構、リコージャパン株式会社佐賀支社、佐賀SDGs官民連携円卓フォーラムの4者と4日、「SDGs教育の推進とSDGs目標達成に向けた行動促進のための連携協定」を佐賀市役所にて締結しました。

 

 佐賀大学市民や企業、大学、行政等がSDGsの目標を共有・連携し、持続可能な社会の構築に寄与する人材育成と企業等の具体的行動を促進し、「ゼロカーボンシティさが」の実現を目指すことを事業目的とする。事業概要は佐賀大学の教養教育授業をプラットフォームとして、学生・市民あるいは佐賀市内に事業所を置かれている組織等の職員の方達の研鑽、更にそれぞれの個人の立場で、また組織の立場での行動変革を促すような組織にしていくことです。

 

 この事業を実現するために「佐賀SDGsグローカルアクション」という教育プログラムを2022年度の4月より新たに開講することになりました。『グローバルな課題解決のために佐賀というローカルな現場から解決していく』という具体的なアクションに繋がるような行動変革を促す教育プログラムを考えている。プログラムは2年次から3年次にかけて2年間にわたり、4科目8単位を履修する特別なプログラムとなり、その一部は講義型科目として学外開放授業科目という位置づけにして、市民が受講することも可能とする。平日お仕事等で参加が難しい方も参加できるように対面とオンラインを併存して実施するハイブリッド方式で開催する。なお、ハイブリッドの授業の動画は全てオンデマンド型とするため、いつでもアクセスして受講できるような仕組みを考えているそうです。

 

 佐賀大学の五十嵐教授からは、授業以外の「市内事業所等の人材育成支援」、「市内事業所への広報・普及啓発」、「市内事業所等の事業連携に関すること」、「その他SDGs目標達成に向けた必要な活動に関すること」についても、これらのプラットフォームを活用しながら、協定を実質化することを大前提として責任をもって教育プログラムを提供していきたいと話されました。

 また、この4つの企業・大学・行政等による連携のもとでSDGsの目標17である「パートナーシップ」をしっかり組んで課題達成に向けて努力をしていくという方向でプログラムを考えていくと話されました。

 

 佐賀大学全学教育機構の岩本諭機構長からは、小中高の学校では既にSDGsは必須授業として行われている。その状況で大学としては何をするべきであるか、何故こうした形で世界的に動いているのかを考えていく必要があると話されました。

 

 リコージャパン株式会社佐賀支社の西崎支社長からは、今回の協定内容についてリコーの創始者である市村清氏が掲げられてきた「三愛の精神」に通じるものがあり、一人でも多くの学生の皆様、そして市民の皆様にもこのSDGsというものをより身近に感じていただけるような活動を強化していくことを考えていると話されました。

 

 佐賀SDGs官民連携円卓フォーラムの黒岩春地座長からは多くの人達にこのSDGsの意味、必要性を知ってもらうことが大事であると話されました。

 

 最後に坂井佐賀市長からは、今回締結した4者で連携することで、ローカルの現場からグローバルな人材育成と課題解決に向けた行動「SDGs佐賀グローカルアクション」を展開し、事業所などの皆さまをサポートする。これにより「ゼロカーボンシティさがし」の実現に向けた行動が促進され、持続可能な社会の実現が可能になることを期待していると話されました。(松尾 俊明)

 

左から佐賀SDGs官民連携円卓フォーラム黒岩春地座長、坂井秀隆佐賀市長、岩本諭佐賀大学全学教育機構長、リコージャパン佐賀支社西崎圭司支社長
左から佐賀SDGs官民連携円卓フォーラム黒岩春地座長、坂井秀隆佐賀市長、岩本諭佐賀大学全学教育機構長、リコージャパン佐賀支社西崎圭司支社長