インタビュー記事

取材日:2021.6.25(金)  

話し手:田島興産株式会社 

     総務管理部  田中様

     不動産事業部  森様 


― SDGsを始められた時の期待や不安感はございましたか?

 

 やはり何から始めていいのかわからなかったというのが一番ですね。やりたい事もあるし、色々出来るんじゃないかなという思いもあったのですが、会社としての取り組みと考えた場合、実際何からやったらいいのかわかりませんでした。その時に、地球市民の会開催のセミナーを受講し、支援プログラムのご提案をいただきました。まずは、SDGsについての理解を深め、その後企業行動憲章を作成する中で、会社が大切にしていることや考え方、それぞれの事業についての深堀りをしていく中で、すべての事業がSDGsに繋がっているという実感をもてたことが、ここからSDGsに取り組む上での一番の自信になりました。

 

 


― モチベーションが下がらないように気を付けられている事はございますか?

 

 時間がたつとみんな忘れがちになってしまうので、社内の全体会議の場で定期的に発信を行っています。例えば「SDGsバッジを付けていると、『それ何ですか?』と聞かれる事が多くなってきましたが、田島興産としてどのように答えればいいですか?」という質問が社員からありました。これについてSDGsメンバーで話し合い、回答例を社員に対して発信しました。このように、SDGsに対して社員の意識が薄れないように、継続的に活動しています。

 社員の多くがバッジを付けてくれるようになり、資源を減らすためにマイボトルを利用したり、自転車や歩きで通勤されている人達も増えたり、また社内の紙ゴミ削減に取り組む社員もでてきたりと、社内の意識が変わってきたことが嬉しいですね。

 

 


― SDGsに対する今後の期待、目標について教えてください

 

 私たちにできることは、私たちだけで取り組むことよりも、SDGsを拡げていく事が大事だと考えています。例えば節水機器(水栓や便器等)の販売において、これまでは、「水道代がこんなに安くなりますよ」という経済的な観点でお勧めしていましたが、節水機器の利用を通して、水の使用量が減ることになり、お客様ご自身がSDGsの取り組みに貢献していただけるということがお伝えできるようになりました。

 このように、私たちから発信をしていくことで、お客様ともパートナーとなって、共にSDGsへの取り組みに貢献していくことが今一番進めていきたい事です。

 個人のお客様と、そして企業や自治体とも協力して、共にこの活動を広げていけたらと思います。

 

 


― 今後SDGsや当フォーラムに対して期待する事、やりたい事はございますか?

 

 今後の事業展開として、街中の古い建物をリノベーションして再利用・再販し、空き家を減らし人を増やして、まちづくりに貢献していきたいと考えています。この事業もSDGsの取り組みに繋がっていきますが、私たちだけでできることではなく、市や行政、他業種の企業との繋がりや関わりも必要になっていきます。すでにSDGsに取り組んでいらっしゃる企業と連携して、共にWin-Winの関係を築きながらSDGsの普及に繋げていけたらと思います。

 そのためにも、企業間でSDGsの情報交換を行う機会があると良いと思います。例えば、地球市民の会でご支援いただいた認定推進企業間でSDGsの情報共有ができる場を創っていただけると、互いの取り組みを共有し、お互いに協力し合う事で補いあうことができたり、新しい分野を見つけたりできるのではないかと思います。是非検討していただきたいと思います。

 

以上

 

聞き手: 松尾 俊明