インタビュー記事


取材日:2022.1. 13(木)  

話し手:朝日テクノ株式会社

     代表取締役  

      法村 孝樹

代表取締役 法村孝樹様
代表取締役 法村孝樹様


― SDGsを知ることになったきっかけ、またSDGsを始めようとされたきっかけについて教えてください。

  

 令和元年、2年前になりますが、環境問題に配慮した活動として取り組んだ、エコアクション21で「チャレンジ賞」をいただき福岡での表彰式に参加しました。その際、受賞された他社様の取り組み内容が、ほぼ全てといっていいほどSDGsを取り入れたものであり、この他社の発表に共感して、是非自社に持ち帰ってやるべきだと感じたことがきっかけになりました。

 

 ※エコアクション21:環境省認定の環境マネジメントシステム(EMS)

 


― これまでのSDGsの取り組み状況、及び現在の活動状況についてお聞かせください。

  

 実際、どのようにしてSDGsを始めたらいいのか試行錯誤して、社員にどのように伝えられたらいいのかと思い、先ず行ったのが現在の仕事とSDGsの17の目標とを紐づける「早見表(写真参考)」を作成することでした。この早見表を作成する事で目標との繋がりがわかりやすくなり、SDGsの理解が非常に深まりました。

 昨年には、「認定NPO法人 地球市民の会」の大野博之様をお招きして、全社員でSDGsについて学んだことで社員の理解が深まり、意識づけが高まったと思います。

 

早見表
早見表

 

そこから、具体的に活動を始めるようになり、現在では次の活動・取り組みを実施しています。

  • “体験の機会の場”として「いまり こまなきの里山」での環境学習教育を実施(春・夏・秋・冬の年4回開催)。
  • 有明海岸のもり 「育樹・美化活動」 、神野公園 「トンボ池の保全活動」を実施。
  • 飲食店の支援を目的とした「SDGs さがあい基金」への賛同
  • コロナ禍において、学生が安心して教育研究活動を行う事ができる環境整備の支援を目的とした物品の寄贈
  • SDGs導入による経営戦略
いまり こまなきの里山での環境学習教育の体験の場
いまり こまなきの里山での環境学習教育の体験の場

 

 いずれも継続して実施していくことが大事ですので、これからも色んな団体と協力し合って活動していくつもりです。

 


― SDGsの取り組みを実施してみて良かった点や悪かった点についてお聞かせください。

  また、これまでに取り組まれたことに対する評価についてお聞かせください

  

①良かった点

地域貢献活動や、小中学生向けの環境教育への取り組みの実現ができた。
企業ブランドの向上(イメージアップ)ができ、求人の増加に繋がっている。
従業員のモチベーションアップが図れた。

 

悪かった点

業務を優先する事で社員間で活動参加のバラツキが発生した。(全従業員のモチベーションアップ不足)
全社員に対する取り組み内容の周知、徹底が足らなかった。

 

評価

良い点は継続し、悪い点は活動可能となる環境の整備づくりに努める事が必要ですね

 


― これから御社で取り組まれていきたいSDGsの活動や目標についてお聞かせください。

  また、何かSDGs取り組み対するスローガンはございますか?  

 

 昨年6月に「認定NPO法人 地球市民の会」様にサポートしていただきながら、タスクフォースにて以下の行動憲章を作成しました。

 

①未来に向けて、自然と共生できる持続可能なまちづくりへの貢献(目標9, 11, 15)

②未来を担う子どもたちへの環境教育と地域の環境保全への取り組み(目標4, 17)

③社員一人一人が働きやすい職場づくり、エコアクション21への取り組み(目標8, 9, 13)

 

以上の3つを行動目標として、全社員で共有しながらSDGsへの取り組みを実践しています

 

朝日テクノ様の企業行動憲章
朝日テクノ様の企業行動憲章

― 官(行政)や民(企業)と連携を行っていること、これから行いたいこと(お願いしたいこと)はございますか  

 

 現在は、佐賀県が主催の「森川海人っプロジェクト」と連携して、「いまり こまなきの里山における環境学習」を行っています。企業とは、今のところ、連携は行っていない状況です。

 

 ※森川海人っプロジェクト … 佐賀の豊かな「森・川・海」が未来へつなぐ取り組みです。

 

 


― SDGs取り組みを他社(グループ内、同業他社、異業他社)と共同で行ったり、連携したりしていることはございますか?また、今後予定されていることはございますか?  

 

 現在はありませんが、釣り具の「まるきん」様とは、子ども達の環境学習を通じて、意識の共有ができたものと考えています。今年はさらに横のつながりができるようになり、一緒に連携していく話を進めていければと考えています。

 


― 佐賀SDGs官民連携円卓フォーラムに期待する事や、お願いしたいことはございますか?  

 

 こうして知り合った既にSDGsに取り組まれている企業様との集まる機会を提供していただきたいと思います。そして、情報を交換したり、またできない分野をお互い補完したりするような会社づくりができればと思います。

 


― 最後に、これからのSDGsに期待したいことはございますか?また、どういうことを期待されますか?

 

 子ども達のためにも、未来に向けて自然と共生できる持続可能なまちづくりに期待したいですね。また、地元佐賀の企業がSDGsの取り組みの環に加わり、佐賀県全体が同じベクトルへと、持続可能な明るい社会になることを切に願います

 

以上

 

聞き手: 松尾 俊明